活動報告

2025年9月29日

宇部支部支部活動報告第3回山口県歯科衛生士会研究会

活動日時   2025年9月21日(日) 13:00"15:00

活動場所   山口県健康づくりセンター

実施形態   主催事業

事業区分  講師派遣

対象延人数  12名

DH延人数  12名

活動報告

目的:予防歯科における歯科衛生士の役割

このはな歯科医院 吹田猛(すいたたけし)先生をお招きして、予防歯科における歯科衛生士の役割について拝聴した。

講義の内容:

「歯科医院とは歯を治す場所ではなく、人を元気にして輝かす場所である。」
予防歯科とは?私たちは何をめざすのか?
情報を得て、自分自身で動き、学んで人間力をつけることで、患者さんとの信頼が生れる。その為には足を運んで自ら学ぶことが大切であるということ。
→生涯、自分の歯で食べられるように。
患者様の声→歯の検診を受ければよかった。
歯医者に行っているのに歯が無くなる

→本質的に患者さんの歯を残せているのか?

→DH 自身の技術だけではなく、いかに患者さんを動かすか?(セルフケアの大切さ)
→予防は本人である。保健指導で患者を動かせるようにする事が大切。
→患者さんの知識、患者自身がどのくらい知っているのか?
(患者自身の知識とブラッシングが大切である)

衛生士としての歯周知識を高め、患者さんに伝えること。
一番大切なこととは、「プラークコントロールこそが、歯科医療の本質である」
歯ブラシは歯周ポケットに対してどのような効果があるのか?

→歯肉縁上を綺麗にすることで、縁下の歯周ポケットをコントロールできる。

→歯肉縁上のプラークコントロールだけでも、5ミリ前後の歯周ポケット内の細菌の減少効果が細菌叢の変化があることが分かったとのこと。
→縁上のプラークコントロールが大切(ブラッシング)
※歯ブラシに詳しくなること(DH)
→プラークコントロールは、歯周炎に対して効果と限界があるということ。
歯ブラシだけでは不十分であり、やる人によっては出来不出来がある。
デンタルフロスは人によってばらつきがある。→最終的には取れていないといけない。歯間清掃はマストである。
メインテナンス
→BOP 数値が一番の指標である。25%が歯周病患者の分岐点になる。
BOPのパーセンテージが20%と30%の間で疾病進行の危険性が高くなることが実証されている。自分たちがみている患者さんをしっかりと観察する。
クリーニングとメンテナンスの違いは?
→目的が違う。
→クリーニングは一時的に見た目を綺麗にする。歯の寿命とは関係ない、簡単、早い。
→メンテナンスは精密検査、病気のなりやすさに応じて、定期的に行う。
→病気が進行しやすいところをプロフェッショナルケアを行う。

歯を磨かなかったらどうなる?→全員歯周病になった。

なぜか虫歯の人は稀だった。
なぜ?→間食の習慣がなかった。虫歯菌の餌が与えられてなかったから。
食事の回数が大切である。
歯周病は防げる→9割は救えるが1割は難しい。
歯周病の患者だけをみても歯周病の患者は減らない。
歯周病になる前に歯科医院に来てほしい。
DH はどこを見るのか?が大切。→予防が大切。
社会としてどうしていきたいか?→患者さんをいかにどう動かすか?
一次予防が大切。乳歯から個人差がある。母乳から始まる。食育指導も大切。
TMJ→口呼吸→舌が上顎につかない、頬筋が鍛えられず、アーチが狭くなる。
下顎が後退して早期接触が起こり歯ぎしりがおこり、バランスが崩れる。
メタボリックドミノ→衛生士がどう目覚めるか?勉強して長く歯科衛生士として働いてほしい。
日々の中でどこをどうやって見ていくか?そこから自分の発見が見つかり、習ってきたことをどうやって患者さんに伝えていくかを最後に教わった。
患者さんの行動変容を起こすことはとても難しいが、歯科衛生士としての技術だけではなく、患者さんの人生を変える力を養えるよう、日々精進したいを感じた。あっという間の2時間の講義だったが、とても有意義な時間となった。



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