活動報告

2023年3月27日

活動報告「南海トラフ地震での山口県の被害は?」~防災のスペシャリストが語る想定被害~

自然豊かで住みやすい日本。しかし地震大国でもある日本。「地震」と聞くと、阪神・淡路大震災、東日本大震災の惨事が深く脳裏に焼付き、その光景が瞬時にして甦ってきます。緊急避難速報を告げる声、けたたましく鳴り響くサイレンの音、家屋倒壊、火災、津波で町は飲込まれ、多くの方の尊い命や財産、人々の生活が一瞬にして奪われました。そして、今でも大きな傷痕を残しています。


幸いなことに比較的災害の少ない山口県に住む私は、大きな被害を受けることなく生活できてきました。しかし南海トラフが発生すると、私の自宅は市のハザードマップにも記されているように、津波は2階の軒下まで達すると予測されていて確実に家屋を飲込み生死を分ける事態に遭遇することとなります。各地で地震が発生する度に「津波は大丈夫?」と不安に思ってしまいますが、南海トラフの話題に触れるとその恐怖は膨大なものとなります。実際に訪れるであろう命の危険に対して生き残れる準備は本当にできているのか。今まで節目節目には、避難場所と防災グッズ、持出し品の確認はしてきたものの、起こって欲しくない、起こらないことを期待して漠然とした恐怖だけが存在していたような気がします。


弘中先生の写真や動画、体験談からの臨場感と緊張感伝わる講和、データ分析などの理論的なお話を聞かせて頂き、我が家では、津波が到達するまでの時間にしなければならない事、できる事が明確化となり、具体策を家族で共有することができました。
「家にいた者は防災グッズ、持出し品リュックを背負って、家以外にいた者も(自宅から2㎞北の)〇〇山に避難を!」
実際に遭遇した時には、平常心を失い頭の中は真っ白、または色々なことが頭に過ってパニック状態だとは思いますが、予め「これだけ」の決め事をしておくと少しは落ち着いて行動できるのではないかと思います。そのためには、定期的にシュミレーションを行うことが大切です。


地震は突然やってきます。いつ起こるかもわかりません。皆さまも大切なものを守るための対策を今一度、ご家族と一緒に話し合ってみて頂けませんでしょうか。歯科衛生士としては、2次災害である肺炎の予防や口腔機能低下を予防し、少しでも被災者の方々の心に寄添えるよう関係機関と情報共有・連携し組織で準備しておくことが大切だと改めて思いました。
弘中先生には、貴重な講演を聴講させて頂きありがとうございました。


                         防府支部 古谷寿恵

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